哲学の中庭

…と、真理の犬たち

社会的能力と文明的能力

ある人は、自分の社会的能力に自信をもっていた。

しかし、食べること、装うこと、

声をかけることなどのもつ意味を知らなかった。

つまり、文明的能力をまったく欠いていた。

 

別のある人は、社会から距離をとろうとして、

文明からも離れてしまった。

つまり、ただの野蛮人になってしまった。

 

社会的能力はあるのに、

文明的能力を欠く人は少なくない。

その一方で、

社会的能力はなくても、

文明的能力をもつ人もまた少なくない。

 

後者のような人は、引け目を感じることなく、

また、ただの野蛮人になることもなく、

堂々と文明人としての道をいけばいい。

 

 

 ボーロ